ご来院ケースのご紹介/猫

ご留意:患部の画像なども掲載しておりますので、閲覧の際はご留意願います。

<Q1.最近ちゃんとトイレができないです>・・・膀胱結石

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術前 X線所見
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膀胱結石摘出中
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術後 X線所見
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膀胱縫合中
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摘出された結石

この症例は、だいぶ前からトイレが上手に出来なくなったという事で来院しました。膀胱を触診しましたがとても大きく張った膀胱はなかったですが、膀胱内に硬化した物質感を認めたのでX線検査を行わせて頂きました。するとX線画像には、大小多数の結石が確認できました。そのため飼い主様とご相談して、大きさなどを考慮すると外科手術の必要性をお伝えしたところ、手術を快諾されましたので外科手術をさせて頂きました。定法通り結石を摘出して、膀胱を縫合後に閉腹しました。かなり前より結石があったため、膀胱が慢性的に炎症を起こしていて、かなり膀胱壁が厚くなっていました。手術後抜糸以降は、頻尿などの症状も治まり、トイレも上手に元通り出来る様になったと、お喜びの声を頂きました。

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<Q2.ずっとおしっこが出ません。便秘ですか?>・・・尿閉(尿道閉塞)

猫の膀胱結石は比較的みる症例ですが、尿中ミネラルの結晶(画像1)が男の子の尿道を閉塞させる『尿閉』という病気の方が良く出くわします。一見、うんちをしたいような姿勢のまま、排便もせずに何回もトイレに行くため、『便秘』と勘違いされる事がありますが、間違えないようにしないと、命を落としてしまう恐れのある病気です。この病気は体質によることが主な原因と言われていますが、尿pH(ペーハー)のアルカリ性化により尿中ミネラルが結晶化して、尿道の途中で結晶が詰まり排尿が困難になります。この場合、尿が全く膀胱内から排出されなくなり、急性腎不全で尿毒症を起こすため、緊急処置が必要となるのです。先に述べたように体質の問題が原因の一つであるため、再発性も非常に高いです。そのため、処置後の食餌管理を徹底していく必要があるのです。
この症例は、2日前から尿が出ていないという事で来院しましたが、飼い主様はむしろ便秘を心配されていました。膀胱は異常に大きく膨らんでして、腹部圧痛を伴ったややショック状態でした。血液検査では高窒素血症・高クレアチニン血症、高カリウム血症になっていて、正に緊急の状態であったため、陰茎先端から導尿カテーテルを挿入し閉塞部の結晶塊を崩して開通させ、尿を排出後に膀胱洗浄を行いました。ワイン色の尿が透明になるまで洗浄し、一晩導尿カテーテルを留置して排泄経路を確保しました。X線画像を見ると、異常に拡張した膀胱(赤矢印)と、尿路の閉塞により腫大した腎臓(青矢印)が認められますね。
この高窒素血症と高カリウム血症が続くと、尿毒症となり2~3日で死亡する非常に危険な病気です。排尿が見られない時は、すぐにでも病院へ行って尿閉かどうか確認しなければいけないことを注意してください。多くの場合、急性腎不全なので処置後は良好に過ごせることも多いですが、長期に放置した個体では慢性腎不全となり予後が悪いケースもあるので、時間との勝負と考えた方が良いでしょう。また先ほども言いましたが、治療後の食事管理では、担当医の指示に従った療法食を与えて、問題がなくなったといっても再発性が高いのでずっと療法食を継続する必要があるとお考えください。

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画像1:ストラバイト結晶
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尿閉解除処置前
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尿閉解除処置後

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<Q3.お腹が張って、食欲も元気もありません>・・・子宮水腫と子宮の捻転

食欲も元気もなく、動かないという訴えで来院しました。最近おなかが張ってきていたけど、食欲・元気はとてもあったとの事で来院された症例です。他の症状としては、最近たくさんお水を飲むようになって、たくさんおしっこをするようになっていたそうです。このような症状も、子宮卵巣疾患の症状の一つです。診察時に触診するとお腹の中にとてもに大きくなった子宮体を確認しました。可視粘膜がかなり蒼白だったため重度の貧血も疑い、緊急性のある病気とお伝えした所、同意が得られましたので緊急手術を行いました。腹部を切開すると充血した大きな子宮体部が出現し(画像2)、腹腔内は血液が混ざった体液がたくさん溜まっていました。子宮全体を腹腔内から出すと片側の子宮は捻転を起こして充血し(画像3)、捻転した血管より出血が確認できました。捻転を起こした子宮の色調と捻転していない子宮の色調の違いが良く分かりますね(画像4)
定法通り摘出・閉腹して、数日入院後に退院できました。その後、食欲・元気共に戻り貧血も改善されてきました。
子宮水腫のため、飼い主さんは腹部が異常に張っていた事には気付いていましたが、食欲元気があったため見過ごしてしまった症例で、一歩間違えれば危うく命を落としていた症例でした。皆さんも気をつけてください。

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画像2
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画像3
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画像4

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<Q4.お尻を舐め壊しているみたいです>・・・外陰部のアポクリン腺癌

この症例は、食欲・元気は全く問題なかったのですが、外陰部の一部を舐め壊しているという事で来院しました。
外陰部左側の舐め壊している部分(画像5)が、やや硬結したシコリになっていて直径1~1.3cmもありました。
針で刺し、細胞を観察するとあまり良いとは言えない細胞が多数見られましたので、悪性の腫瘍を疑って外科手術を選択しました。
ただ、この猫ちゃんの問題は19歳半という高齢でした。通常その年齢ではなかなか手術は行えないですが、飼い主様のたっての希望により手術を行いました。それだけ高齢になれば心肺機能も衰えていて、腎機能や肝機能といった麻酔代謝機能も悪くなっている可能性が充分考えられます。きちんとした血液検査を行い麻酔代謝機能を調べ、X線検査で心臓の形・大きさを確認して、充分注意した上での手術になりました。
患部は一見すると、本当に舐め壊している皮膚病のような感じです(画像5)。実際に触ってみると、外陰部のヒダの奥までシコリのような塊がありました。幹部の周りの皮膚は、薄く小さいのでできる限り病巣と思われる部分を大きく摘出して(画像6)、元通りに整復して縫合しました(画像7)。病理検査結果は『アポクリン腺癌』(画像8)でした。再発や転移も少なくない腫瘍です。浸潤性が強く、発生部位などを考えると取りきれない事も多く、小さな腫瘤でも出来る限り早く摘出しないと、完全に取りきれない事があるので要注意な腫瘍です。

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画像5
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画像6
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画像7
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画像8

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<Q5.耳がカサカサして痒がっています>・・・真菌性皮膚炎

 いつも身体を舐めまわしてグルーミングをしている綺麗好きの猫ちゃん達ですが、綺麗にしているからといって皮膚病にならないわけではありません。身体の被毛にフケなどがついてきたり、脱毛などが見られてきたりしたら注意してください。それは皮膚病の始まりかもしれません。

 この猫ちゃんは、少しずつ耳の毛が抜けてきて(画像9)、その後皮膚も皮がむけるように剥がれてきて(画像10、11)、とても耳を痒がっていたため他の病院で治療をしていました。しかし、抗生物質を長期投与してもなかなか治らなかったため、当院を受診されました。

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画像9
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画像10
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画像11

 当院では臨床症状から通常の細菌性皮膚炎を除外して、真菌性皮膚炎を疑ったため真菌培養検査を行いました。
 検査キットは通常オレンジ色の培地(画像12)をしています。そこへ患部からフケと被毛を採ってその培地に植えつけます。培地にはカビなどの真菌が繁殖しやすい栄養が入っていますので、もしカビの菌糸などがどんどん増殖して見て分かるようになります。また、病原性が強ければ培地自体が赤く変色します(画像13)ので、これを元に鑑別診断を行います。これを一週間ほど培養して検査結果を待ちます。
 この検査で真菌性皮膚炎が確定的であれば、治療には抗真菌剤を使用しなければいけません。多くの皮膚病で使用される抗生物質の投与では、カビ(真菌)の感染はコントロールできません。

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画像12
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画像13

 この猫ちゃんは、真菌培養陽性でしたのですぐに抗真菌薬の投与を始めました。すると赤かった皮膚が元の皮膚の色に戻ってきて、徐々にではありますが、皮膚が剥がれていた部分もなくなり、拭けも落ち着いてきました。この病気は人間で言う水虫の治療と一緒ですので、長期間の治療を必用とするときもあります。この猫ちゃんは、2ヶ月ほどの投与期間を必用としましたが、最終的には綺麗に完治できました(画像14、15)。

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画像14
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画像15

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