うさぎの血尿

うさぎさんは赤いおしっこするけど、これって異常なの?

 うさぎを飼育していると、赤い尿をする事があります。これは健康なうさぎでも、尿中にポルフィリンという物質を排出するため赤色の尿になり、時間の経過とともに褐色に変化するため血尿と間違えやすいです。また、食餌中に含まれる色素成分(βカロチンなど)によっては、尿の色が赤い色や朱色になる事もあります。
 だからと言って、赤い尿をしたから大丈夫!と思ったら大間違いです。残念ながら、この赤い色の尿は見た目だけでは正常な色素尿なのか、病気によっての血尿なのかは判断できません。ですから、赤いおしっこをした場合は、尿(液体ごと)を持参して病院で検査してもらってください。どんなに血の様に赤い尿でも、尿検査紙で潜血が陰性であれば正常と判断できるでしょう。ただ、その尿が潜血反応陰性であっても、100%病気でないという事は覚えておいてください。その理由は後で詳細に書きますね。
 しかし、みなさん赤い色や変わった色の尿でなければ正常と思っているでしょうが,それは間違いです。見た目が全く正常に見える色の尿でも、尿検査をして潜血反応が陽性であれば『血尿』の診断であり、病気であるという事です。ですから、定期的に病院で尿検査する事にはとても意義があることなのです。

えっ!? 赤いおしっこ!これって異常なこともあるの?

 では、うさぎの血尿にはどのような病気があるのでしょう。
 有名な所では『結石』です。この結石はできる部位によって名前も治療も変わってきます。腎臓にできる『腎結石』、尿管にできる『尿管結石』、膀胱にできる『膀胱結石』、尿道にできる『尿道結石』などです。比較的多く見られるのは『膀胱結石』です。大きさにもよりますが、ある程度の大きさになった場合は外科手術を行い摘出します。その他の結石の場合は、外科摘出の場合もあれば、内科的に溶かしてなくす方法もあります。
 ただし、これらの結石の原因のほとんどが食餌です。そのため、外科にしても内科にしても治療中や治療後に、適切な食餌内容に代えなければ、必ずと言っていいほど再発してしまいます。
 誰もうさぎさんを苦しめたいと思っていませんよね?
 みなさんそのようなお考えと我々は思っています。そうであれば、心苦しいですが心を鬼にして、食餌内容の変更を必ず行ってください。私達の診療も、皆様のご協力なくしては成り立ちません。

血尿をしても膀胱炎じゃないこともあるの?

 また、未避妊の女の子のうさぎさんの『赤いおしっこ』にはご注意ください。うさぎさんは、泌尿器と生殖器の出口は同じ所になっていますので、血尿が出た時は必ずしも泌尿器系からの病気(膀胱炎など)とは限りません。安易に『膀胱炎』と思って様子など見ていると、ひどい場合『死んでしまう』という大きなしっぺ返しが来るかもしれません。しかも『赤いおしっこ』の原因は、泌尿器なのか生殖器なのか判断する検査がありませんので、多くの場合怖い『生殖器疾患』を疑い避妊手術をする事もしばしばあります。
 生後1歳前後から3歳くらいまでの若い頃は『子宮内膜増殖症』という病気が多いです。この病気の症状は血尿ですが、実際は子宮からの出血です。この病気はけっこう出血量が多く、かなり貧血な状態で来院される事が多いです。この病気は内科的には良くならない事が多いので、外科手術で対応しています。
 また、生後3歳以上になると『子宮ガン』の発生確率がぐっと上がります。そして乳腺も腫瘍化しますが、当院では多くの場合『乳ガン』に多く遭遇します。出血したときが初期症状とは限りませんので、これらの『ガン』が進行していると、転移をしてしまい可愛そうな短い運命を迎える事となります。

元気も食欲もあるから大丈夫じゃないの? 尿の色も普通だけど・・・

 これらの事を考えると、生後1歳くらいには避妊手術をしていただく事を、当院では強くお勧めしています。
 特に、『雌性生殖器疾患』に関しては、病気を隠す動物の上にほとんど自覚症状がない病気ですので、うさぎさん本人にも何が起こっているのか分からないのです。そのため、大量の血尿をしていても『元気で痛い様子はありません』とか『食餌は良く食べているんです』といった健康体に見える状態なのです。
 ましてや、先述した『うさぎさんは健康でも赤いおしっこをする』ということを知っているばかりに、大丈夫と思って病院へ行く機会が遅くなって、手遅れになるケースも少なくありません。
 また、尿の色が赤くなくても、尿検査紙で潜血が陽性であれば色が正常でもこれはれっきとした『血尿』です。色が普通だからといっても避妊をされていない女の子のうさぎさんは、気をつけてくださいね。
 『血尿をした!?』『尿検査で血液反応が陽性!』という事であれば、まずは病院で診察を受けましょう。

尿検査で陰性になったから、これで大丈夫!・・・ 違うの?

 また、生殖器疾患からの出血は子宮内にたまった血液が出てくることで分かるので、出てこない時は尿検査をしても潜血反応が陰性になります。ですから、生殖器疾患と疑われる女の子のうさぎさんの血尿は、尿検査が陰性になったからといっても治ったと思わないことです。潜血反応がないと安心している間に、身体の中では少しずつ腫瘍が成長していますから・・・。
 ワンちゃん・猫ちゃんと違い、解剖学的にも生理学的にもかなり相違のある動物ですから、うさぎさんに精通した先生にきちんと検査や診断をしてもらいましょう!

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