うさきぎの食欲不振

うちのうさぎさんが突然食べなくなったんですが・・・

 うさぎの食欲不振と言っても、さまざまな病気の症状の一つですので『食欲不振』といった症状だけで病気を断定はできません。しかし、来院される食欲不振の原因の中の8割近くが『うさぎの2大疾病』といわれるものがほとんどを占めていますので、その病気についてお話しします。
 その『2大疾病』とは『毛球症(もうきゅうしょう)』と『臼歯の不正咬合』です。この2つの病気の共通点はどちらも食欲不振を伴うことです。ただ違いと言えば、前者は食欲もなく、水も飲まない状態に陥ります。また元気が極端になくなり、動かなくなった上に排便・排尿もほとんどなくなったりします。後者の不正咬合は、食欲はないですが口腔内の問題だけの事が多いので元気はあって、お水も飲む事が多いようです。
 簡単にまとめると『毛球症』の場合、食べない飲まない動かないという状態で、『臼歯の不正咬合』は食べないけど、お水も飲むし動きもあると区別してもらえると分かり易いかもしれません。
 しかし、必ずしもこの症状が一致するとは限りませんので、自己判断せずにすぐに病院へ行きましょう。『毛球症』の場合、発見してから病院へ来る時間が遅くなればなるほど、致死率も高くなります。

うちのうさぎさんは、好きなものしか食べないのよね・・・。でも元気だからいいでしょ?

 それでは、原因は何なのでしょう?
 現在、これらの病気の原因は『適切でない食餌』だと私たちは認識しています。はたして『適切でない食餌』とはどのようなものかご存知ですか?
 本来うさぎさんの食餌は牧草が主食となっていなければいけません。主食と言っても、ただ沢山入れているだけでは、主食(主に食べているもの)とは言えません。しっかりと食べきっていてこそ主食と言えます。しかし、ペレットはとてもおいしく出来ているため、沢山入れれば入れただけ食べてしまい、肝心の牧草はおなか一杯で食べられない、もしくはおいしくないから食べようとしなくなってしまいます。
 そのためにペレットの量を制限し、足りない分で牧草を食べさせるようにする事が必要となります。かわいそうですが、しっかりと牧草主体で食べさせ、うさぎさんへの豊富な線維給与と咀嚼(そしゃく)回数の増加によりこれらの病気を予防するのです。

じゃあ、どのような食事を与えたらいいの?

 皆さんが定食屋で注文するハンバーグ定食を思い浮かべてください。そのメインであるハンバーグとライスを牧草と考えていただき、ペレットはつけ添えの野菜と考えた量とお考えください。どうです?少しは分かり易いでしょうか。
 このように牧草を主食とすることで、豊富な線維を取り込んで腸の運動が促進され、グルーミングで飲み込んだ毛やカーペット・毛布の化学繊維などを便と一緒に排泄する事が可能となるのです。それが『毛球症』を予防する最良の方法と言えます。
 しかし、『毛球症』になってしまった場合、様子を見ずにいち早く病院へ来院してください。重症な場合は一晩で命を落とす事も少なくありませんから、要注意です。

何か口をくちゅくちゅさせて、口の中を気にしているんだけど・・・?

 2大疾病のもう一つである『臼歯の不正咬合』ですが、ラビットフードなどのペレットを主体とする食餌や、柔らかい食餌を習慣的に食べる事から、咀嚼回数の減少が起こり、臼歯の磨耗が少なくなることから起こると言われています。牧草を主体とする適切な食餌を与えて、咀嚼回数の増加をさせる事がこの病気の予防となります。ラビットフードは咀嚼が少ないため、臼歯の過長を起こし、画像1のように歯冠の辺縁が棘状に伸長してきます。臼歯の噛み合せ上、上顎臼歯は頬の粘膜を傷つけるように伸び、下顎臼歯は舌を傷つけ(画像2)るように伸び食欲がなくなります。当院では、全身麻酔下で開口し、ハンドピースを使用して画像3のように臼歯を『トリミング』し、画像4のような状態に改善させます。

江東区潮見の動物病院 画像1 江東区潮見の動物病院 画像2 江東区潮見の動物病院 画像3 江東区潮見の動物病院 画像4
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ただし、うさぎさん達の歯は切歯・臼歯共に全部伸長する『常生歯』のため、その後も生涯継続して『トリミング』が必要となる場合がほとんどです。そのため、このような病気にさせないように、うさぎさんに精通した獣医さんの下で正しい食餌指導を受けてください。

病院で治療したからもう安心!・・・えっ!? 違うの?

 また、2大疾病の『毛球症』は病院で治療して治るかもしれませんが、『臼歯の不正咬合』は歯の傾きがひどくなって起こる病気です。削ったり切ったりする処置では傾きまで治す事は出来ませんので、この病気はその後、定期的に処置を行い一生つきまとう病気とお考えください。
 上記のような症状が見られれば、すぐに先生へご相談してくださいね。

 最近ショップの中には、具合が悪くなった場合まずお店に連絡することを勧めているショップもあります。お店に連絡した後、サプリメントなど使用させて様子を見るような指示をするようですが、『毛球症』のような緊急を要する非常に危険な時もありますので、やはり病院へまずご連絡をいただく方が良いと思います。
 そのため、当院では近隣の先生方と一緒に夜間救急病院を立ち上げ、うさぎさんの救急治療もきちんと行えるように獣医さんを教育していますので、当院の診療時間が終わってしまった後でも、ご安心して夜間救急病院へ行ってください。そこで治療した内容は、全て詳細に当院へ連絡されます。その後の治療もスムーズに行えますので、ひがし東京夜間救急動物医療センターへ何かあればご相談ください。

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