フェレットの健康管理 Health Management for Ferret

 皆様ご存知だと思いますが、フェレットちゃん達の予防はワンちゃん・猫ちゃん達と同様にきちんとあります。これは、『病気になったら治療する』ではなく『病気にならないように予防する』という事が、一番大事という事を示しています。
 ですから、私たち動物病院も『病気になって行く所』から『病気にならないために行く所』へ変化しつつあります。病気になってしまうと助からないものもありますから、ならないように予防を行う事がベストと思っても間違いではありません。
 下記に記載する予防がフェレットちゃん達にはありますから、これらを行って可愛い家族の一員を病気にさせないようにしましょう。

<ワクチン(予防接種)>

★混合ワクチン
 フェレットちゃん達で有名なワクチンは、ジステンパーウィルス感染症予防ワクチンです。ワンちゃんでも有名な感染症ですが、このジステンパーウィルスの感受性があるため、フェレットちゃん達は予防をしなくてはいけません。この病気は、風邪のような症状を呈し、咳やくしゃみ、粘液性の鼻汁、元気がなくなったり発熱を生じます。手や足の肉球が硬くなるハードパッドという症状も特徴の一つです。また神経症状に至ると死亡する確立の高い怖い病気ですので、治療でなく予防を行う事が肝心です。発症してしまうと、助からない事が多いのでワクチンをきちんと行いましょう。
 現在、日本にある予防のためのワクチンは、ワンちゃん用のジステンパー感染症予防ワクチンが入った混合ワクチンが一般的です。フェレット専用のワクチンは海外には存在しますが、残念ながら日本では認可されていないため使用できません。使用されている病院もあるようですが、これは獣医師個人の責任において使用していますので、問題が起こってもどこも保障などはない無認可の使用です(もちろん、使用した獣医さんには責任はあります)。そのため当院だけではなく、通常日本の獣医さんにはフェレット専用ワクチンはないという事を認識してください。
 混合ワクチンには、様々な種類の入ったワクチンが存在しています。当院では、フェレットちゃんに有効なジステンパー感染症予防ができる3種混合ワクチンを使用しております。また、ワクチンのメーカーによっては、接種した事によってその病気を発症したという報告があるので、その報告がほぼなくワクチンアレルギーも少ないといわれているメーカーのワクチンを使用しています。

<フィラリア予防>

 フィラリア(犬糸状虫)は、ワンちゃんだけでなくフェレットちゃんにも感染する寄生虫です。ワンちゃんではフィラリアの成虫が心臓や肺動脈に寄生しますが、フェレットちゃんでは成虫だけでなく仔虫が呼吸器系や循環器系に悪影響を及ぼすといわれています。ワンちゃんの心臓は大きいため、多くの場合慢性経過をたどる事が多いですが、フェレットちゃんの場合は突発死を起こす事も少なくありません。
 予防はワンちゃん同様、予防薬を4月から12月まで毎月投与します。

<ノミ・マダニ予防>

 フェレットちゃん達の外部寄生虫の中で代表的な存在がミミダニでしょう。ミミダニは主に耳に寄生し、外耳炎を引き起こす原因となります。このダニはマダニと違い、かなり小さくて目で見つけるには見落としてしまうくらいです。その名のとおり耳(耳道内)に寄生する『耳カイセン』や『耳ヒゼンダニ』と呼ばれるダニです。フェレットちゃんが販売されているショップなど見ると、大体複数のフェレットちゃん達が一緒にいますので、一人がミミダニに感染していれば、販売されているその場所でみんなに感染してしまっている事が多いです。
 病院で耳垢検査をしてもらうと、成虫や卵が発見される事があり感染が発覚します。その場合、病院においてあるミミダニの駆虫薬を使用しますが、現在ではノミとミミダニとフィラリアが予防できるスポットタイプのお薬があるのでお勧めです。

<避妊・去勢>

 フェレットちゃん達のほとんどは、販売されている時点で去勢と避妊と肛門腺摘出手術が施されています。これは、ペットとして飼育しやすいようにと予めフェレットちゃん達のブリード先である『ファーム』といわれる所で施術済みです。なぜかと言えば、非常に臭い肛門腺があるために、家庭で一緒に生活しにくいという事で肛門腺摘出手術が行われています。女の子は、発情期を迎えた時交配して妊娠しないと、発情ホルモンが出続けたままになり、このホルモンの過剰な分泌により極度の貧血になり、最終的に命が脅かされる病気になります。そのため、飼い始めて数ヶ月で交配か避妊をしなくてはいけない動物は敬遠されてしまいますので、予めそのような事を回避するためにファームで施術しているのです。男の子は、去勢しない事で身体がとても大きくになる事と、攻撃性が高まるために施術をしています。
 まれに、去勢や避妊をされていないフェレットちゃんもいますが、あくまでも繁殖用のため、なかなかお目にかかれない個体です。

<デンタルケア>

 フェレットちゃん達も人と同じく、口腔内を清潔に保つ事が必要です。ただし、フェレットちゃんはワンちゃん達よりもなかなか歯みがきがうまく出来ない事があるかもしれません。しかし、なれれば綿棒などを使用して歯を磨く事も可能です。
 歯の病気は、ただ虫歯になって歯が痛くなるだけではありません。じつは、歯についた歯垢が数日のうちに石灰化して歯石になります。その歯石のため、歯の周りの組織、いわゆる歯周組織が崩れてきて『歯周病』になります。歯肉と歯の間(歯周ポケット)が広くなり、そこへ更に歯垢がたまります。その歯垢の中で歯周病菌が増殖して、病原菌から出てくる毒素や菌本体が歯周の血管から身体に入り、最終的に心臓や腎臓に行きつき、心臓病や腎臓病を引き起こすと考えられています。
 元々、フェレットちゃん達は心疾患を先天的に持っている個体が多いといわれています。ただ、若いうちは臨床症状がほとんどありませんので、病院での聴診で発見されます。そのような動物ですから、将来的にも心臓へのリスクとなる原因は避けた方がよいので、定期的なデンタルケアを家庭で行う必要があります。それでも取れないような歯石は、全身麻酔となりますが病院でしっかりと綺麗に落としていただく事が肝心です。
 また、これらの慢性的な腎臓病や心臓病は一生治りません。治療は完治ではなく、いかに持たせるかという治療になります。ですので、小さい頃からデンタルケアをして慣らして頂き、これらの病気にさせないように予防をされると良いでしょう。

<マイクロチップ>

 マイクロチップは、直径2mm、長さ役8~12mmほどの大きさで、生体適合ガラスで外側が覆われた小さなチップです。チップの中には、その猫ちゃんだけに与えられる15桁の数字のデータが入っていて、この数字は世界で1つだけの数字となります。
 例えば、迷子になってしまって場合や事故などで飼い主が分からない猫ちゃんがどこに逃げているのか、どこの病院で手当てを受けているのかなどが分かりませんでした。そのため、飼い主さんと長期の間、ずっと会えずに悲しい思いをした猫ちゃんや、似ているという理由で全く違う飼い主の方の元へいってしまうような事もあります。
 マイクロチップを入れてさえすれば、マイクロチップを専用のリーダーで数字を読み取り、データベースへ照合すればどこの猫ちゃんかすぐにわかります。そうすれば、飼い主の方が大切なワ猫ちゃんにすぐ会える可能性が高まるのです。
 ファーム(産地)によっては、不妊手術をする際にマイクロチップを挿入されている所もあります。そのようなフェレットちゃんは病院にあるリーダーで個体番号を調べてもらい、万が一の時のためにカルテに記入してもらうようにしましょう。
 もし、マイクロチップを行うのであれば、スタッフへお気軽にご相談ください。
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